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2020年3月 9日
当院のエアロゾル対策について

新型コロナウィルスの報道などで、よく耳にする「エアロゾル」。

「エアロゾル」とは気体中に浮遊する微小な液体または固体の粒子のことです。

接触感染を防ぐために器具の熱水消毒、高圧蒸気滅菌やグローブ・紙エプロンなどの個別使用は言うまでもなく当然のことですが、当院では飛沫感染やエアロゾル感染(マイクロ飛沫)に対応するべく開業前より「水」と「空気」にこだわり、専用機器を組み込んだ建築設計を行っており、開業当初よりエアロゾル対策を行っております。当院に来られた患者さんは、よく歯科医院独特の匂いがしないと言われます。それは、清潔な院内の空気を作ろうと考え、設備投資を行い、スタッフで考え対策しているからです。患者さん、働くスタッフの健康にとっても清潔な空気、そして清潔な水は大切な事です。

清潔な空気を目指して、当初からの当院の取り組みを紹介します。

① 半個室の診療室設計、「エピオスエコシステム」の設置

  →当院では歯を削る回転切削器具から出る水、患者さんのうがい用の水

   には、食塩を電気分解して生成され、除菌作用のある次亜塩素酸水(電解水)を使用してます。こ

   の次亜塩素酸水は野菜の除菌・洗浄などにも使われています。この次亜塩素酸水を生成する機器は

   簡単に設置できるものではなく、院内床下の配管からの工事が必要です。院内には通常の水道水の

   配管の

   他に、殺菌水用の配管の2経路を医院床下に張り巡らせています。治療用ユニット以外にもスタッフ

   用の手洗い場などからもフットスイッチを利用し、直接手で蛇口を触ることなく、この電解水が使

   えるようになっております。興味のある方は「エピオスエコシステム」とインターネットで検索し

   てみて下さい。

   配管からの工事が必要なため、新型コロナウイルスが流行したから急遽導入できるような装

   置・器機ではありません。当初から『水』と『空気』を設計していないと導入できない器機と言っ

   てもいいと思います。連続して除菌・洗浄を行いながら、治療が行えるため、一人の患者さんのお

   からウイルスが活性化した状態で空間に漂うことはありません。また衛生面、プライバシーの観

   点から他の患者さんとは区画で仕切られ、距離を保つ半個室設計にしております。

   kavoユニット2台については、低濃度過酸化水素水を利用した常時水消毒機能を使用しています。

② 口腔外バキュームの設置(フリーアーム・アルテオ-T:天井吊り下げ型5台、技工用移動式1台)

  口腔内のみならず、お口の外でもバキューム装置を使用し、飛散を防止します。

吸引した粉塵、エアロゾルは診療室外排気をおこなっております。最終的には室外に専用フィルター

  を設置しておりウイルス等はフィルター内に集積されるようにしています。

  また、口腔外バキュームの吸引力が、落ちないように、吸引の元装置であるセントラル装置も上位機

  種を増設しています。

③ 医療用空気清浄装置(2台)、高度清浄加湿装置(2台)、一般用空気清浄機4台の設置。ウイルス・

花粉なども含めて院内に浮遊しているものがある場合は、天井設置型

  の医療用空気清浄装置で対応しています。(エアロシステム35M,2台(三協エアテック社製 う

  るリッチ2台:据置型と天井型加湿器 *天井内にも水道水の配管が通っています)一般用空気清浄

  装置4台と合わせると性能で言えば、一畳あたり1台以上の空気清浄装置を院内に配備しています。

④ 各所に換気扇、ハイブリットファンの設置 

ウイルスという見えない敵を相手にする場合は、一つの装置だけに頼ることで完璧に対応出来るということは絶対ありえないと考えています。ご自宅をイメージしてみて下さい。もしリビングに空気清浄機がひとつあれば感染対策でき、新型コロナには感染しないと思う方がいるでしょうか?

当院では、ウイルスの突破口を許さない設備、こちらからウイルスに攻撃していく設備・対策、ウイルスを取り除く設備など、このようにエアロゾル対策だけの器機だけでも総額1000万円以上の設備投資を行っております。スタッフ教育もふくめ、取り組みもここ数カ月から始めたわけではありません。今までは、当たり前のこととして、行ってきましたので特に説明したことはありませんでした。費用もかかりましたし、大変な取り組みでしたが、それは当院を信頼して来院し、診察台の上でお口を開けて下さる患者さんや、頑張って働いてくれるスタッフに対しての礼儀だと考えていました。

今回、新型コロナウイルスの流行に伴い、患者さんからの質問を受ける場合が多くなり、言葉で説明するには、時間が足りないため、今回、長文になりますが、書かせて頂いております。

治療の際に、

1・まず飛散しうるエアロゾルがそもそも汚染されていないこと(エピオスエコシステム)

2・また飛散したとしてもそれを低減するためにしっかり吸引すること(口腔外バキューム)

3・万が一、空間に漂っている場合,湿度を上げることでウイルス活性を抑え(うるおリッチ)

4・医療用の空気清浄機で取り除くこと。(エアロシステム35M)

 

ここに記載しきれない器機・装置・対応もまだありますが、このように当院では、ひとつの装置に頼るわけではなく、二重、三重に様々な分野において危機感を持ってリスク管理を行っております。

またこれらを活用するのは、スタッフである人間です。日々問題点があれば、ミーティングを重ねて改善に努めています。最大限、医院として出来ることは行っています

「エアロゾル 歯科」と検索してみて下さい。全国、いろいろな歯科医院が対策されていますが、当院もどれほど真剣に対策をしているかが分かって頂けると思います。

ただし、感染症に絶対大丈夫ということはありません。引き続き診療前のポイックウォーター、次亜塩素酸水(電解水)でのうがい、手指消毒の協力をお願いします。当院も対策は現状に満足せず常に考え、アップデートさせております。

現在医療機関でのグローブ、マスク等の在庫が不足していると報道でありますが、当院は従来から不測の

自体に備えて、衛生用品の備蓄を行っており、清潔な環境での診療出来る体制を維持しております。

ただし、社会情勢が落ち着くまで、治療を控えたい方は、遠慮なく申し出て下さい。

ブランカ歯科医院 院長 田端 和高